top of page

 

 

       

 

 

       

 

 

ホームページを訪問いただいた皆さまへ

 

 

 

現在平成30年4月、西暦2018年でもうすぐ平成が終わろうかという状況です。自分がPTAや自治会を経験してもう20年になりますが、あらためて今、新聞やマスコミ、インターネットの情報を見ているとPTAや自治会を取り巻く状況はあまり変わっていないのではないかと感じます。

 私は公認会計士として企業のコンサルティング等に従事していますが、「変化」「変革」というのが重要なキーワードとしてとらえられています。それに対して数十年同じ事を繰り返している組織というのは、日本的というか文化そのものかもしれません。以下は絶版になっている書籍の内容をデータの残っている限り復元してあります。書籍そのものではありませんが、伝えたいことは含まれていますし、今でも十分通用する内容だと思います。

 ITの素人が作成したホームページですので、思い通りに表現できない箇所がたくさんありますが、PTAや自治会の会計でお悩みの方は、お付き合い下さい。

 

 

 

      町内会・自治会役員、PTA役員のための会計入門

 

 

 

                              まえがき


日本住民にとって自治会・町内会等は身近な存在であり、また小・中学校の子供をもつ保護者の方は通常PTAに加入されていることと思います。
私自身平成8年4月から3年間PTAの役員(副会長、会長、顧問)を経験し、昨年4月より自治会の会長を担当しています。
その経験からいって前年度からの引継はあるもののたいては行き当たりばったりというのが現状かと思います。

これらはともにボランティアで、無報酬です。私のように仕事を持ちながら役員の職務をこなすのは大変です。そういう事情から引き受けてがいなくて、困っている町内会・自治会やPTAが数多くあるかもしれません。

選考委員会といった委員会があって年度のスタートから来年度の役員探しをすることもあるでしょうし、くじ引きやじゃんけんで決めるケースもあるかもしれません.実は私の自治会長就任は新たに転居してきた住民のくじ引き(12分の1の確率)の「大当たり」によって決まりました。また選考そのものを行わず役員が長年に渡り固定しているケースもあるかと思われます。
この本を手にされている運悪く役員に就任された皆さんは、ともかく任期を大過なく終えるようにと希望されていることでしょう。その際もっとも気をつけるべき点は「会計」です。なにせ現金を扱うわけですから、何かの誤りがあれば非難されるのは必至ですし、かといって個人の財布から穴埋めなどというのは、ばからしいことこの上ありません。(私が聞いた話では昔はPTA会長をすると年数百万以上も会長が自腹を切るケースがあったようです。)PTAの場合学校に事務局が設置され実質の会計事務は先生にお任せすることになるかと思いますが、では全く役員は知らなくても良いとは言えません。町内会・自治会の場合は通常事務局などありませんので、すべて試行錯誤かと思われます。

私は公認会計士及び税理士として会社を指導する立場にあるのですが、現金・預金の取扱は重要な指導項目の一つとなっています。会社のお金と個人のお金はきちんと区別してください。領収書や請求書はきちんと保管してください。仮払や仮受は速やかに精算してくださいと指導するのですが、なかなか聞いてもらえないケースもあります。これらの「会計」に関する基本的なルールは町内会・自治会やPTAにおいても変わるものではありません。この本ではまず第1章「金銭とのつきあい方」では金銭出納の基本について記載していきます。全くの経験のない方にも理解できるように、初歩的なことから説明していきます。

また総会の議案を見ると、「収入」「支出」「予算」「決算」また「会計監査」といった耳慣れない用語が記載された「会計報告書」やら「会計予算案」の資料があります。たいていのひとは資料の数字の羅列を見ただけでアレルギー反応を起こすのですが、役員たるもの避けて通るわけには行きません。町内会・自治会やPTAで何かの活動を行おうとすれば必ずその反面としてお金の動きがあり、特に会計担当者は一年後の総会でこれらの報告書を説明して「承認」を得なければならないのですから知らなかったではすまされません。第2章「会計報告書って何?」では具体例を基に基本的な仕組みと、作成方法について説明していきます。

第3章「町内会・自治会やPTAの1年」では典型的な会計事務の流れとその際役員として気を付ける点を記載していきます。これは多分に私の経験を基にしているのですが、たいていの人は思い当たる点があるのではないでしょうか。

第4章「で結局町内会・自治会やPTAって何なの」では多少掘り下げて、町内会・自治会やPTAは結局何のためにあるかについて考えています。何故このような難しい話をするかというと、例えばお金を使う際これは個人として負担すべきか、それとも町内会・自治会やPTAの支出にすべきか判断に迷う局面が出てきます。(例えば喫茶店での打ち合わせを行った際のコーヒー代はどちらでしょうか。)この際判断の基準になるのは、結局町内会・自治会やPTAの目的に頼らざるを得ないのです。例えば父兄の方や住民の方から「なぜこの費用を町内会・自治会やPTAとして支出したのですか」と質問を受けたときあなたはどのように返答しますか。問題になるのが「親睦費」や「会議費」等かと思うのですが、せっかく無報酬で個人の時間を割いてまで役員をやっているのに、「役員は勝手に自分たちの遊興のために会費を流用している。」などと非難されてはとんでもない話です。町内会・自治会やPTAとはそもそも何を根拠に存在し何を目指して活動しているのかを考えることは、必要なことかと思います。
ただ残念なことに行政から出されるこの手の本は専門用語が多用され難しいのが難点です。この本では「いきなり役員になって右往左往している方々」を対象に解り易く記述してあります。とはいえ多少難しい用語も出てきますので、面倒な方は読み飛ばして頂いて結構です。

 


目次

第1章「金銭とのつきあい方」
 1.金銭が動くと資料が動く
2.帳簿の作成方法
3.領収書等の保存の仕方
4.出来るだけ口座振込を利用する
5.仮払いの際気をつけること

第2章「会計報告書って何?」
1.基本の基本
2.報告書の仕組み
3.収入と支出
4.予算額と決算額
5.特別勘定
6.会計監査

第3章「町内会・自治会やPTAの1年」

第4章「で結局町内会・自治会やPTAって何なの」
1.町内会・自治会
2.PTA
3.コミュニティ、NPOについて

あとがき

bottom of page